MBAで教えるバリューチェーン分析

 バリューチェーンとは付加価値連鎖と訳されます。ファイブフォースと同じくマイケル・ポーター が著書『競争の戦略』の中で用いた言葉です。このバリューチェーン分析により、会社の行っているどの部分が会社を強くしているのか、またどの部分は競争優位性を確立する上でさして重要でない部分なのかが明らかになります。

　バリューチェーン分析により明らかにされるべき点は、市場にころがっている機会や脅威に対して企業が迅速に反応できるだけのリソースがあるかどうかという点です。もしなければ、バリューチェーンの構成要素のうちで、重要でないところをアウトソーシングにするなどしてでも、リソースを確保する必要があります。　

また、このバリューチェーン分析は前述のSWOT分析とセットで行わないと、どんなリソースが今後必要になるのか、どの部分で現在リソースを非効率的な使い方をしているのかがわかりません。

企業が抱えているリソースについて考察するときには以下のポイントを踏まえましょう。

• 外部の機会や脅威に迅速に対応できるリソースをもっているか？
• 誰もがもっているありふれた経営資源ではないか？
• 簡単にまねされないものか？
• 貴重な資源をもっているとしたら、会社の組織や風土はそれを十分に活用できる体制を整えているか？

バリューチェーンについては『バリューチェーン・マネジメント ハーバード・ビジネス・レビュー・ブックス』で詳しく解説されています。

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